世界にはさまざまな 《新聞・情報・社会》

新聞がさまざまな形で存在している。

第二次世界大戦後、そうした各国の新聞の社会的、歴史的、経済的な位相を総括し、分析し、その結果をまとめた『プレスの四理論』が、アメリカのマスコミ学者シュラムWilbur Schrammらの手により発表された。

それによると、世界のプレスは、1・権威主義理論、2・自由主義理論、3・社会的責任理論、4・ソビエト共産主義理論、のいずれかによって活動が営まれているという。

ここでいう権威主義理論は、古くは絶対王権、新しくは全体主義政府や軍事政権の独裁に奉仕することをプレスに求めるものである。

これに対し、自由主義理論は、ミルトンやJ・S・ミル、ジェファソンなどによって提唱、展開された考え方である。

民主主義社会が機能するためには、その構成員である国民が各自に判断を下すうえで必要な情報をプレスを通じて入手できることが前提であり、この前提を実現するためには、プレスが取材・報道をするうえで広範な自由を与えられなければならない、というのが基本的な考えである。

また、社会的責任理論は、自由主義理論のベースにたち、基本的な諸自由、諸権利が保障された社会にあっては、コマーシャリズムの弊害などを除去するなど、プレスがその社会的責任を十分に果たせるような環境を整備する面で、政府が積極的な機能を果たすべきことを提唱するものである。

ビエト共産主義理論は、権威主義理論を共産主義と結び付け、独自のプレス理論を構築したものである。

このプレス理論は、レーニンのいう「プロレタリアートには、権力のための闘いにおいて組織よりほかに武器がない」という基本的認識のうえに構築されているもので、その機能として「階級闘争における労働者階級ならびに世界共産主義の前進と、ソビエト権力の維持・向上に貢献する」ことを求められる。

また、そのようなプレスを支配するのは「大衆を組織する力をもち、大衆の前衛および指導者として機能する」共産党と、共産党が組織する政府である。
update:2010年02月23日